【2025年最新】これを見れば富士登山のすべてがわかる!富士登山完全ガイド|ルート選びから装備、登山道まで徹底解説

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みなさんは、日本一の山、富士山に登りたいと思ったことはありませんか?

国内外問わず、多くの人々に愛される富士山は、その美しい景観やご来光を目指す登山者にとって憧れの場所です。

しかし、初めて富士登山に挑戦しようとしたとき、「登山初心者でも本当に登れるの?」「どんな準備が必要?」「装備は?」など、さまざまな疑問や不安が浮かぶかもしれません。

この記事では、初心者が安心して富士山に登れるように、登山ルートの選び方や必須アイテム、最適な登山シーズンをはじめ、装備や事前準備のアドバイスなど、登頂に必要な情報を0から解説しています。

富士登山の魅力や安全に登るためのポイントをしっかり押さえて、初心者でも安心して登頂を目指すことができるようサポートします。

登山前に必要な知識をしっかりと身につけて、快適で安全な登山を楽しんでください。

引用:https://fujisan-climb.jp/trails/index.html
Contents

総合ガイド・基礎知識

そもそも、富士山とは?登山者に愛され続ける理由とその魅力について

標高3,776mを誇る日本最高峰の山、それが富士山です。静岡県と山梨県にまたがるこの雄大な山は、日本の象徴として古くから人々の心に深く根付いてきました。

2013年には世界文化遺産にも登録され、その価値と美しさが国際的にも認められています。

富士山の魅力は、何といってもその優雅で完璧に近い円錐形のシルエット。

その美しい姿は、四季折々の風景と調和し、日本の風景画や浮世絵・和歌・文学など、あらゆる芸術表現の中で取り上げられてきました。

特に葛飾北斎の富嶽三十六景は、富士山の存在感と日本文化における象徴性を世界に知らしめた作品の一つです。

このように視覚的にも文化的にも大きな影響力を持つ富士山ですが、その魅力は見るだけにとどまりません。

実際に登ること、いわゆる富士登山には、他の山にはない特別な意味と体験が存在します。

そもそも、富士山は古くから山岳信仰の対象とされ、修験道や神道の修行の場として崇められてきました。

ただの登山道ではなく、精神性や神聖さを伴う場所として、多くの人々の信仰の対象であったのです。

そのため、富士登山は単なるスポーツやレジャーにとどまらず、人生の節目や内面の変化を求めて登る人も多く見られます。

中でも、特に人気なのがご来光登山です。これは山頂で朝日(ご来光)を見るために、夜間に登山を開始するというものです。

真っ暗な登山道を懐中電灯の光を頼りに登り、寒さと疲労に耐えてたどり着いた山頂で、やがて東の空から現れる太陽を目にした瞬間、その神秘的で感動的な光景は、まさに言葉では言い表せないほどの価値を持ちます。

多くの登山者がこの瞬間に魅せられ、毎年、海外からも多くの人々が訪れています。

このように、富士山は、自然の壮大さと文化的背景、そして個々人の心に残る特別な体験を提供してくれる特別な存在です。

富士山登山の難易度は?初心者でも登れる?登山時期は?

日本一の高さを誇る富士山。その名は広く知られていますが、「実際に登るのはどうなの?」と疑問に思う方も多いでしょう。

結論として、富士山は登山道がしっかり整備されているため、きちんと計画をすれば初心者でも登頂可能な山です。

ただし、楽勝というわけではなく、高山病急な天候の変化に対する注意が必要です。登山には一定の準備と心構えが求められます。

富士山の登山ルートの中でも初心者に人気で安全なのが吉田ルート!山小屋や救護所が多く、比較的安心して登れるコースです。

そして、登る際のポイントとして、以下の点に気をつけましょう。

・事前に体力づくりをしておく(ウォーキングや階段を登る練習など)
・登山靴、雨具、防寒具、ヘッドランプなど、必要な装備を準備する
・山小屋の予約は早めに!特に八合目以降の山小屋は人気が高いので注意

開山期間は、毎年7月上旬から9月上旬の約2ヶ月間。それ以外の時期は登山が禁止されています。

2025年の登山シーズン(5合目~山頂)
吉田ルート:2025年7月1日(火) 〜 9月10日(水)
須走ルート/御殿場ルート/富士宮ルート:2025年7月10日(木) 〜 9月10日(水)

登山シーズンの時期別のメリット・デメリットは次の通りです。

時期メリットデメリット
7月混雑が少なく静かな登山が楽しめる台風の影響を受けやすく、天候に注意が必要
8月長い日照時間、山小屋の設備が整っており、安全に登山できる夏休みシーズンで非常に混雑し、登山道が混み合う
9月混雑が落ち着き、静かな登山が楽しめる山小屋の閉鎖が早まることがあり、入念な準備が必要

富士山登山の費用はいくら?初心者が知っておきたい予算の目安と内訳

富士山登山にかかる費用は、登山の計画や個人の選択によって異なりますが、一般的な目安として以下の項目が挙げられます。

これらの費用をあらかじめ確認し、予算をしっかりと立てておくことが大切です。

入山料(2025年)4,000円
山小屋宿泊費10,000円〜15,000円
食費・雑費5,000円〜10,000円
自宅からの交通費(往復)5,000円〜10,000円
登山装備40,000円〜110,000円
合計目安64,000円〜149,000円

登山装備は、必要なアイテムや購入orレンタルなどに応じて金額が変動するため、予算に余裕を持って準備することをおすすめします。

登山グッズを0から集める場合、どのくらいかかるの?

初めて富士山に登るために登山グッズを一から揃えようとすると、どのくらいの費用がかかるのでしょうか?

結論から言うと、すべてのアイテムを購入すると、 合計でおよそ30,000円〜70,000円 ほどかかります。

安全で快適な登山を楽しむためには、ある程度の投資が必要になりますが、適切な装備を選べば長く使えるものが多いため、費用をかける価値があります。

中でも、登山に必要なグッズは、主に以下のようなアイテムです。それぞれのアイテムごとに必要な費用を見ていきましょう。

アイテム目安金額
登山靴15,000円〜25,000円
ザック(バックパック)5,000円〜30,000円
登山用ウェア5,000円〜10,000円
防寒具5,000円〜15,000円
レインウェア5,000円〜15,000円
ヘッドランプ2,000円〜5,000円
その他のアイテム3,000円〜10,000円

一度揃えてしまえば、長期間使用できるため、登山グッズへの投資は結果的にコストパフォーマンスが高いと言えます。

しかし、登山を始めたばかりの方や、まずはお試しで登山を体験してみたい方にとっては、初期費用を抑える方法もあります。

まず一つは、アウトレットやセール中古品を活用する方法です。

状態が良い中古品を購入すれば、新品よりもかなり安価に装備を手に入れることができます。

特にシーズンオフのセール時期には、大幅な割引が期待できるため、費用を抑えながら良い装備を手に入れるチャンスです!

次に、レンタルサービスの利用です。登山靴やバックパックなどの大きなアイテムは、レンタルサービスを利用することで、購入するよりもはるかに安価で必要な装備を揃えることができます。

登山グッズをレンタルするなら、やまどうぐレンタル屋さんがおすすめ!
引用:https://www.yamarent.com/

登山グッズをレンタルするなら、やまどうぐレンタル屋さんが一番のおすすめです!

こちらでは、登山に必要な装備をまとめてレンタルできる便利なサービスを提供しています。

吉田ルート五合目店や富士宮五合目店では、現地でレンタル品を受け取り、登山後はそのまま現地で返却可能なので、荷物を軽くして自宅から身軽に出発できます。

とはいえ、登山シーズン中は店舗が大変混雑し、レンタル品の在庫が少なくなることも。

そんな心配を解消するために、配送サービスの利用をおすすめします。

インターネットや電話、または新宿店・河口湖店で試着して、簡単に予約できます。

メンテナンスが完了した登山用品が自宅に配送され、登山後は使用したまま(※洗濯不要)で宅配便で返却できるので、とても便利です。

豊富な在庫から好きなアイテムを選べ、予約と同時に確定するので安心して準備ができます。

配送は3日前には届き、サイズ変更も無料で対応しています。

さらに、1万円以上の注文で送料無料になり、返却はコンビニから簡単に行えます。

天候不良や体調不良によるキャンセルも、前日までの連絡で全額返金が可能なので、安心して利用できますよ。

今ならJAPANOPIA経由で予約すると、10%オフになるキャンペーンも実施中です!このチャンスをお見逃しなく、ぜひご利用ください。

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やまどうぐレンタル屋ホームページからお申込の場合は、クーポンコード入力欄に上記クーポンコードを入力してください。お電話でのご予約の場合は、スタッフへクーポンコードをお伝えください。送料を除く、レンタル代金の合計が5,000円以上で10%割引となります。

※送料、商品名の頭に【手ぶら割】【マンスリーレンタル】と記載のある商品は割引対象外となります。
※レンタル代金が10,000円未満の場合は別途送料1,000円かかります。
※配送先が複数の場合、配送先1箇所あたりの送料を除く、レンタル代金が合計5,000円未満の場合は、割引適用外となります。

装備・準備について

登山装備・持ち物チェックリスト|必須アイテム&便利グッズまとめ

絶対に欠かせないアイテム一覧

富士山登山に挑戦する際、まず最初に準備しておかなければならないアイテムがあります。

安全かつ快適に登山を行うために欠かせないものなので、忘れずに用意しましょう。

登山靴富士山の道は岩がゴロゴロしているため、靴擦れを避けるためにも専門店で実際に足に合った靴を選び、計測してもらうと安心です。
ザック(バックパック)25〜30ℓ程度のザックが理想。長時間の登山に耐えるため、実際に店舗で試して使いやすさを確認するのがおすすめ!
登山用ウェア(シャツ・ズボン等)吸汗速乾性があり、快適に動けるウェアを選ぶことが大切です。ズボンは、自由な動きをサポートするタイプがGood!
防寒具防寒性と防風性が高く、気温や風の変化に対応できます。標高が高くなると気温が急激に下がるため、軽くて持ち運びやすいジャケットが重要です。
レインウェア天候が急変しやすいため、防水性のレインウェアは必須!できれば軽量で、折りたたんで収納できるタイプを選ぶと、邪魔にならず便利ですよ。
ヘッドランプ夜間や早朝の登山に欠かせないアイテムです。登山初心者は、予想以上に登山時間が延びて夜間に差し掛かることもあるので役立ちます。予備の電池もお忘れなく!
水(500ml×2〜3本)高所での水分補給は必須!ルートによっては山小屋が限られているため、十分に持っていくことが大切です。
行動食チョコレートや飴など、手軽にエネルギー補給できるアイテムが便利!糖分と塩分をしっかり補給できるものを選びましょう。ジップロックで密封して虫や動物を寄せ付けないようにしてくださいね。
現金・身分証山小屋や登山口での支払いには現金が必要です。特にトイレの利用などで小銭を多めに持っておくと便利です。緊急時に備え、身分証明書もお忘れなく!
携帯・予備バッテリー山小屋に宿泊する場合も、基本的に山小屋で充電はできない場合が多いです。登山中に緊急連絡が必要な場面に備えて、常に携帯の充電を確保しておくと安心です。
地図携帯に事前にスクリーンショットを保存しておくと、電波が無くて暗い場所でも手軽に確認できて便利です。
ゴミ袋必須アイテムです!富士山にはゴミ箱がないため、自分が出したゴミはすべて持ち帰る必要があります。
ファーストエイドキット万が一の怪我や体調不良に備えて準備しておきましょう。最低限の応急処置ができるアイテムを揃えておくことが大切です。

持っておくと便利なグッズ

必需品のほかにも、持っておくと役立つアイテムがいくつかあります。

こうしたグッズを携帯しておくことで、思いがけない状況にも柔軟に対応でき、登山をより快適に楽しめます。

ストック(杖)下りや長時間の登山で膝への負担を軽減できます。安定した歩行ができるので、膝に不安がある方におすすめ!
手袋寒さ対策や、岩場の場面で手を守るために必要です。防水機能があるものを選ぶと快適ですよ。
帽子高山では紫外線が強いので、日差しから頭を守り、日焼け防止にも役立ちます。
耳栓・アイマスク山小屋は多くの登山者で賑わい、音や光が気になることがあります。耳栓やアイマスクを持参すると、快適に休むことができ、質の高い睡眠を確保できます。
歯ブラシ・歯磨きシート歯磨きは山小屋で水を使うのが難しいため、歯磨きシートが便利です。軽量で携帯しやすく、口の中をさっぱりさせることができるので、登山中の清潔感を保てます。
日焼け止め高地では紫外線が強いので、しっかりとUVカットをすることが重要です。顔や腕など、露出する部分にこまめに塗り直しましょう。
マスク・ゴーグル御殿場ルート・須走ルートの下山道であり、砂や小石が敷き詰められた急な斜面である砂走りを通る人や風が強い日には、目や呼吸器を守るために便利です。
替えの下着・靴下長時間の登山で汗をかくので、替えの下着や靴下があると快適さが保たれます。靴擦れ防止にも効果的です。
ホッカイロ寒さ対策に有効!特に高山では気温が低くなるため、手や足を温めるために持参すると安心です。
冷えピタ高山病予防や熱中症対策に役立ち、暑さや疲れを感じたときに額に貼ると体温調節に効果的です。
携帯トイレ・ティッシュペーパー途中でトイレがない場合や緊急時に備えて、携帯トイレを持っておくと安心です。
ウェットティッシュ水が無い富士山では、手や顔を拭けて、清潔を保つのに便利です。快適さを保つために、持っておきたいアイテムです。

気象と季節のポイント|登るのに最適な時期と天気の注意点

富士山の気象条件は非常に変わりやすいことで知られており、登山者にとって重要な注意点の一つです。

具体的には、気温は標高100mごとに約0.6℃下がると言われており、山頂に近づくにつれて、夏でも冷たい風や低温が予想されます。

さらに、富士山の山頂は日本一の風速を記録したことがあるほど、強風が吹くことが多い場所です。

予期せぬ強風や降雨が発生することがあるため、登山中の体温低下を防ぐためにも、十分な防寒具や雨具を準備することが不可欠です。

【富士山の月別平均気温】

平均気温 (°C)平均最低気温 (°C)平均最高気温 (°C)
1月-18.2-21.4-15.3
2月-17.4-21.1-14.3
3月-14.1-17.7-10.9
4月-8.8-12.2-5.9
5月-3.2-6.3-0.6
6月1.4-1.44.0
7月5.32.88.0
8月6.43.89.5
9月3.50.66.5
10月-2.0-5.10.7
11月-8.7-11.8-5.9
12月-15.1-18.3-12.2
出典:気象庁ホームページ

登山前には天気予報をチェックし、悪天候が予想される場合は計画を見直すことをおすすめします。

登る前には登山指数ライブカメラの情報をチェックして、より安心して準備を整えましょう!

ぜひ、以下のリンクからチェックしてみてくださいね。

山小屋の設備は?|楽しみ方や注意点について

山小屋では、軽食の販売やトイレが完備されており、宿泊の場合は寝具付きの仮眠スペースが利用できます。

もちろん、宿泊しない場合でも、休憩や食事をとることができます。

また、山小屋に宿泊する場合、予約は1ヶ月以上前に行うのが理想的です。

予約は電話や公式サイトから可能で、特に人気の山小屋はすぐに埋まってしまうため、早めの計画が大切です。

ただし、宿泊時には電源がない山小屋がほとんどなので、モバイルバッテリーの持参が必須となります。

夕食はカレーライスが一般的ですが、量が少なく感じることもあります。足りない場合は、山小屋で販売されている軽食を利用しましょう。

また、山小屋の楽しみの一つとして、焼印があります。金剛杖は山小屋や五合目で購入でき、各山小屋で押された焼印を集めるのが登山の醍醐味です。

山頂では金剛杖に付けるも販売されており、オリジナルの金剛杖を作ることができます!登山の記念として、一生の宝物にすることができるでしょう。

山小屋は自然の中での簡易的な宿泊であり、一般的なホテルのようなサービスは期待せず、設備やサービスがシンプルであることを理解しておきましょう。

宿泊の場合、歯磨きはどうするの?
富士山では、水は大変貴重なため、山小屋には水場・洗面所がありません。そのため、歯磨きについても、ミネラルウォーターで口をすすぐか、歯磨きティッシュなどを活用します。特に歯磨き粉は環境負荷の観点から、どの山小屋でも使用を避けるべきです。どうしても歯を磨きたい場合は歯磨き粉を使わず、歯を磨いた後はペットボトルの水で口をすすいでトイレなどで流すようにします。事前に各山小屋のスタッフに口をすすぐ場所を確認しておくと安心です。

登山前の準備チェック|登山計画書の提出・通行料の支払い

登山計画書は、万が一の事故や遭難時に備えて必ず提出しなければならない重要な書類です。

登山ルートや出発時間、到着予定時間、同行者の人数、そして持ち物などを記入します。

これにより、もしもの時に速やかに捜索が行われるため、登山者の安全を守るためにも非常に重要です。

計画書の提出は、無料で、オンラインで簡単に行うことができます。以下のリンクからアクセスし、必要な情報を入力して提出してくださいね!

登山計画書 https://www.mt-compass.com/typical/fujiroute.php

また、富士山登山には通行料が必要です。2025年の登山通行料は一律4,000円となっており、日帰り登山・宿泊登山共通でこの料金が適用されます。

通行料の支払い後には、記念として富士山保全協力者証(木札)が贈られます。この木札は、登山者としての証として大切な記念品となります。(2025年は吉田ルートのみ)

通行料に関しては、事前に予約・支払いが必要です。以下のリンクから、事前予約ができますので、早めに手続きを済ませておくことをおすすめします。

吉田ルートhttps://www.asoview.com/channel/tickets/64ITUJsiLs/
富士宮ルート、御殿場ルート、須走ルートhttps://fujisan223registration.com/2025/jp.html#fujinavi

登録を忘れてしまった人は、各登山口の五合目で入山料を支払い、登山のルールやマナーについての現地学習を受ける必要があります。

登山計画に従ってしっかりと準備を整え、安全に楽しめるよう、手続きについては忘れずに行いましょう!

マナー・安全対策について

登山中のマナーとルール|快適で安全な登山を楽しむために

富士山登山を楽しむ際には、すべての登山者が共通して守るべき登山マナーがあります。

まず、富士山の登山道にはゴミ箱が設置されていません。そのため、登山者は必ず自分のゴミを持ち帰ることが求められます。

山の自然環境を守るためにも、登山中に出たゴミはすべて持ち帰り、清潔を保つように心がけましょう。

また、登山道でのすれ違い時には、登り優先で、登りの登山者が下りの登山者よりも先に進む権利を持っており、すれ違う際には道を譲り合うことが大切です。

下りの登山者は、できるだけ端に寄り、登りの登山者が通りやすいように心配りをしましょう。

その他の禁止事項動
植物の採取・溶岩や石の持ち出し・落書き・テント設営・たき火・ドローンなど

トイレの使い方とマナー|使い方のルールを解説

富士山には水が無いため、山小屋や登山道に設置されているトイレは、水洗式ではないことが多いです。

そのため、使用後のトイレットペーパーは便器に流さず、専用のゴミ箱に入れるよう指示されることがあります。

※トイレによって取り決めが異なる場合があるので、必ずトイレ内の案内表示を確認するか、スタッフに尋ねることが大切です。

トイレを利用する際には、100〜300円程度の協力金(チップ)が必要ですが、トイレットペーパーなどの基本的な設備は完備されています。

トイレを利用する前に案内表示をよく読み、スタッフの指示に従って利用することが重要です。

高山病対策と応急処置|症状・予防法・応急処置まで徹底解説

よくある症状とは?高山病の主な症状と早期発見のポイント

高山病は、標高が高くなることにより酸素濃度が低下し、体がその変化に適応しきれないことで発症します。

主な症状には、頭痛や食欲不振が最も一般的で、さらに眠気や倦怠感、めまい、睡眠障害なども見られることがあります。

これらの症状は、高地に登ることで急激に体調に変化が現れるため、登山者が体調に敏感になり、早期に対処することが重要です。

高山病を防ぐには?登山前にできる予防対策

高山病を予防するためには、登山前からの準備と、登山中の心がけが重要です。

水分補給高地では乾燥しやすく、汗をかきやすいです。適切な水分補給を心がけ、脱水を防ぎましょう。標高が上がるにつれて水分を意識的に摂取することが高山病の予防につながります。
前日の十分な睡眠高山病になった方の多くは、睡眠不足が原因です。しっかりとした休息が取れないと、体が順応しづらくなるため、前日は十分に睡眠を取っておくことが大切です。
高度順応標高が高くなるにつれて体が順応するには時間がかかります。登るペースをゆっくりとし、急激に高度を上げないように注意しましょう。特に高所では、ゆっくりと休憩を挟みながら登ることが大切です。

高山病発症時の対応方法

① 即休憩&水分補給

高山病の症状を感じたら、すぐに登山を中止して休憩を取りましょう。体を休めることで、体調が回復する場合もあります。また、水分補給を忘れずに行い、体への負担を減らすことが大切です。

② 症状が改善しない場合

休憩しても症状が改善しない場合は、これ以上高度を上げるのは避けましょう。無理に登り続けると症状が悪化する可能性があります。速やかに下山し、最寄の山小屋や安全な場所で休息を取ることが最も重要です。

高山病は予防がカギですが、もし発症した場合には迅速に対処することで、深刻な症状を防げます。自分の体調に敏感に気を配り、無理をせずに安全第一で登山を楽しんでください。

不安な方は、1日から加入でき、遭難時の捜索・救助費用、怪我や病気による医療費、死亡・後遺障害などを補償してくれる山岳保険に加入するのも良い選択肢ですよ。

酸素ボンベは有効なの?
高山病の時、無理に酸素ボンベを吸うと、症状が一時的に和らいだように感じても、根本的な改善にはつながらず、かえって悪化を招くこともあります。安易に頼らず、まずはゆっくり休む・高度を下げるなど、適切な対処を心がけることが大切です。

緊急時の対処・通報方法

救護所

富士山には、ルートによっては救護所があり、急な体調不良やけがに対して応急処置やアドバイスを受けることができます。

・吉田ルート
八合目 - 富士吉田市八合目救護所
七合目 - 山梨県富士山救護所(TEL:0555-24-6520)
五合目 - 富士山安全指導センター(TEL:0555-24-6223)
・富士宮ルート
八合目 - 富士山衛生センター(TEL:090-2346-2238)
五合目 - 富士宮口五合目総合指導センター(TEL:0544-22-2239)

通報方法

万が一、自力で下山することができない場合や救助を必要とする際は、110番または119番に電話して通報します。

その際、自分の現在地を正確に伝えるためには、山中にある道標や標柱の現在地番号を参考にしましょう。

例えば、標識に記載されている「F-022」のような番号が現在地番号です。

この番号を伝えることで、救助隊に自分の位置を正確に伝えることができます。

富士山の噴火リスクと対策|登山前に知っておくべき防災情報

富士山は現在も活動を続けている活火山です。最後に噴火をしたのは1707年の宝永噴火で、今後も噴火する可能性は0ではありません。

火山の噴火は正確に予測することが困難なため、事前に気象庁や火山情報サイトで最新情報を確認しておきましょう。

気象庁HP ⇒ https://www.data.jma.go.jp/vois/data/report/activity_info/314.html

登山時には、万が一に備えてヘルメットゴーグルマスクなどを携帯することが推奨されています。

噴火が発生した際は、建物があればすぐに避難し、なければリュックで頭部を保護しながら近くの大きな岩陰に身を隠すことが基本です。

ヘルメットの無料貸し出しについて
吉田ルート:富士山六合目安全指導センターにて。(数に限りあり)デポジット制(預かり金:2,000円/個)で、返却時に紛失や破損がなければ全額返金されます。
富士宮ルート:富士山五合目総合指導センターにて。デポジットは不要ですが、所定の用紙に必要事項の記入が必要です。

富士山噴火や地震に備える旅行者向け防災マニュアルについて、より詳しく知りたい人はこちらから!

4つの登山道完全比較!初心者向けから上級者向けまでの徹底ガイド

項目吉田ルート須走ルート御殿場ルート富士宮ルート
人気・おすすめランキング1位3位4位2位
難易度ランキング4位2位1位3位
ガイドカラー黄色赤色緑色青色
登山口の標高2,305m1,970m1,440m2,380m
標準登山時間・距離(登り)約7時間(約6.8km)約6時間(約6.9km)約8時間(約10.5km)約5時間(約4.3km)
標準登山時間・距離(下り)約4時間30分(約7km)約3時間30分(約6.2km)約4時間(約8.4km)約3時間30分(約4.3km)
登山道・下山道について登山道と下山道は別※本八合目~山頂は須走ルートと共用登山道と下山道は別(一部を除く)※本八合目~山頂は吉田ルートと共用登山道と下山道は別(七合目より上は同じ)登山道と下山道は同じルート
傾斜・地形の特徴六合目まで平坦、以降はジグザグ+岩場七合目までは緩やか、八合目以降は岩場八合目までは火山砂利、長く緩やか全体的に岩場が多い
山小屋の数登山道のみ多いが、下山道には八合目以降はなし合目ごとにあり新六合目まではなし合目ごとにあり
マイカー規制ありありなしあり
混雑状況非常に混雑(八合目からさらに合流)一部混雑(八合目以降)混雑しにくい普通程度
救護体制救護所あり(五合目・七合目・八合目)なしなし救護所あり(八合目:衛生センター)
ご来光の見え方六合目以上から見える樹林帯を抜けると視界良好ほぼどこからでも見える稜線から昇る光が見える場所も

吉田ルート|初めての富士登山にぴったりの王道コース

富士山にはいくつかの登山ルートが整備されていますが、その中でも最もポピュラーで、多くの登山者から選ばれているのが吉田ルートです。

標高2,305mの富士スバルライン五合目から山頂を目指すルートで、比較的勾配が緩やかで歩きやすく、初心者や家族連れにも人気があります。

アクセスのしやすさが大きな魅力で、東京や新宿、河口湖など主要箇所から直通のバスが運行されており、手軽に訪れることができます。

また、五合目には売店・レストランなども整っており、登山前に準備するのにも最適な環境が整っています。

他の登山道と比べても山小屋の数が圧倒的に多く、六合目から山頂にかけて十数軒もの山小屋が点在。

これにより、体力に自信のない方でも無理なく休憩を取りながら登ることができ、安心して挑戦できる点が大きな魅力です。

また、吉田ルートでは、六合目以上であればどの位置からもご来光が見れるのも人気の理由の一つ!

山小屋で仮眠をとってから夜中に出発する人も多く、登山道には常に人の気配があり、初めての登山でも孤独を感じにくいのが特徴です。

また、下山道は登りとは別ルートで整備されており、登山者同士のすれ違いによる混雑も避けられ、比較的スムーズに下ることができます。

このように、アクセスの利便性、設備の充実、安全性など、吉田ルートには富士登山の魅力が凝縮されています。

吉田ルートの山小屋情報・ルートについて、より詳しく知りたい人はこちらから!

【Google MAP(地図)
https://www.google.com/maps/d/edit?mid=1tSPqJfs-HWrszJBJrT78ouq2Qp5TVfE&usp=sharing
【GPX】
https://drive.google.com/drive/folders/1g0c9sKqZWkcGwtvxsNT6A9Pns8r_qgx5?usp=drive_link

須走ルート|自然美と静けさを楽しむ登山者に人気のコース

自然との一体感を大切にしたい人、混雑を避けて静かな登山を楽しみたい人におすすめなのが須走ルートです。

標高1,970mの須走口五合目からスタートする登山道で、最大の特徴は、道中の豊かな自然と景観の変化にあります。

登山の前半は深い森林帯を通過するため、比較的涼しく、快適な登山が可能です。

木漏れ日が差し込む中、鳥のさえずりや風の音を感じながら歩く体験は、まるで森の中を冒険しているような感覚に!

標高が上がるにつれて次第に樹木が少なくなり、視界が開けてくると、眼下に広がる雄大な風景や、遠くに伊豆半島や相模湾を望むことができる絶景ポイントも点在しています。

ある程度の体力と登山経験が求められる場面もありますが、整備は比較的行き届いており、初心者でも十分に挑戦可能です。

もう一つ、須走ルートならではの魅力が砂走りと呼ばれる下山体験!山頂から下る際に火山礫が堆積した道を一直線に走り抜けます。

フカフカとした砂地を滑るように歩くこの体験は爽快で、まるで自然の滑り台のよう。

登山の疲れを忘れるほど楽しいと評判で、他のルートでは味わえない須走ルート独自の楽しみと言えるでしょう。

混雑の多いハイシーズンでも比較的ゆったりと登れるため、自分のペースで登山を楽しみたい方には特におすすめですよ。

須走ルートの山小屋情報・ルートについて、より詳しく知りたい人はこちらから!

【Google MAP(地図)
https://www.google.com/maps/d/edit?mid=1tSPqJfs-HWrszJBJrT78ouq2Qp5TVfE&usp=sharing
【GPX】
https://drive.google.com/drive/folders/1g0c9sKqZWkcGwtvxsNT6A9Pns8r_qgx5?usp=drive_link

御殿場ルート|静寂と挑戦を求める登山者におすすめのコース

登山ルートの中で最も長く、標高差も大きいため、登山経験者にとっても大きなチャレンジとなるのが御殿場ルート

標高1,440mの御殿場口五合目からスタートして山頂を目指すコースで、富士山の静寂さと厳しい自然を体感したい人には絶好の選択肢となるルートです。

御殿場ルートの最大の特徴は、距離と標高差にあり、標高差は2,000mを超えるため、登山には相当な体力と体調管理が必要です。

また、このルートは途中の休憩所や山小屋が少ないため、遭難や体調不良などのリスクに備えて、事前に十分な準備をしておくことが重要です。

途中に急な坂道や岩場もあり、足元に注意を払いながら登る必要があります。これにより、御殿場ルートは経験者向けのチャレンジコースと言われています。

一方で、御殿場ルートは登山者が比較的少ないため、静かな山旅を求める人には理想的!

登山道を歩くと、人の声は一切なく、深い自然の中で自分と向き合いながら進むことができますよ。

アクセス面では、やや不便な点が多いため、計画的な時間配分や交通手段の確認が必要です。

また、下山道では大砂走りでダイナミックな下山体験ができるのもこのルートの醍醐味。

人混みを避けて静かな山歩きを楽しみたい登山者には、まさにぴったりのコースです。

御殿場ルートの山小屋情報・ルートについて、より詳しく知りたい人はこちらから!

【Google MAP(地図)
https://www.google.com/maps/d/edit?mid=1tSPqJfs-HWrszJBJrT78ouq2Qp5TVfE&usp=sharing
【GPX】
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富士宮ルート|短時間で山頂を目指すスピード登山コース

富士山登山のルートの中で、2番目に人気があり、初心者にもおすすめなのが富士宮ルートです。

標高2,380mの富士宮口五合目から山頂を目指しますが、その最大の特徴は、山頂までの距離が比較的短いこと!

これにより、最短で富士山に登りたいという人にとって、非常に魅力的な選択肢となります。

富士宮ルートの登山道は急斜面が続くため、体力に自信のある中級者や上級者に向いています。特に高山病のリスクも伴うため、高度順応を十分に考慮したうえで登ることが求められます。

また、富士宮ルートはアクセスも良好で、静岡県側の新富士駅などからバスを利用するのが一般的です。

そのため、関西方面から訪れる方には、特にぴったりなルートです!

登山道の途中には見晴らしの良いスポットもあり、登っていくうちに富士山の雄大な景色を満喫できる点も魅力です。

山頂に近付くにつれて、壮大な火山の景色や周囲の山々を眺めることができ、達成感とともに感動的な景色が広がります。

急な斜面が続くため、無理をせず、自分の体力に合わせてマイペースで登ることが大切です。

登山前には十分な準備を整え、登山中はこまめな水分補給と適度な休憩を心がけましょう。

富士宮ルートの山小屋情報・ルートについて、より詳しく知りたい人はこちらから!

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その他富士山周辺のトレッキング・登山道

お鉢巡り|富士山頂を一周する神秘の絶景体験

お鉢巡りとは、富士山頂の火口を一周する特別な登山ルートで、標高3,776mの高所を歩きながら、他では体験できない日本一の絶景を楽しむことができるコースです。

このルートは、富士山頂に到達した登山者のみが挑戦でき、雄大な自然景観とパワースポットを存分に堪能することができます。

何といっても見どころは、日本一高い場所である剣ヶ峰!晴れた日には周囲の絶景が映え、心に残る瞬間を味わえます。

また、日本一高い郵便局である郵便局富士山頂郵便局もあり、オリジナルの切手や絵葉書を購入できます。

登山証明書も手に入れることができ、登頂の証として素晴らしい記念品となり、お土産にもぴったりですよ。

さらに、富士山本宮浅間大社奥宮も歴史を感じられるスピリチュアルなパワースポット!

もちろん、御朱印やお守りを購入でき、富士登山の思い出を形に残すことができます。

ちなみに、お鉢巡りのルートは時計回りに進むのが良いと言われています。これは、「右回り(右繞・コルラ)で聖地を巡る」という仏教の聖地巡礼の習慣・信仰が影響しています。

全体的に緩やかな傾斜が続きますが、標高が高いため滑落の危険も伴います。足元をしっかり確認し、慎重に行動することが非常に大切です。

安全に配慮し、十分な準備を整えたうえで、富士山の頂を巡る冒険を楽しんでくださいね。

一周:約2時間

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ご来光を見るおすすめスポットは?日の出の時間は?

富士登山の最大のハイライトといえば、やはり山頂からのご来光。

「山頂に着いたけど、どこでご来光が見られるの?」と悩む登山者も多いのではないでしょうか。

最も美しくご来光が見えるスポットとして知られているのが、吉田口・須走口の下山口付近にある成就岳周辺です。

視界が大きく開けていて眺望も抜群!そのため、例年多くの登山者が集まり、やや混雑する傾向があります。

混雑を避けたい方や、もっとゆっくりご来光を楽しみたい方には、成就岳付近から浅間大社奥宮へ向かうお鉢巡りルートの途中で見るのがおすすめ。

火口をぐるりと回りながら、運が良ければ雲海などを楽しめますよ。

また、富士山頂でのご来光の時間は、登山する時期によって異なります。

7月4:34〜4:53頃
8月4:54〜5:17頃
9月上旬5:18〜5:30頃
※ 天候や雲の状況によって、日の出の見え方は前後することがあります。

御中道・御庭・奥庭|富士山の麓で絶景を楽しむ

御中道・御庭・奥庭は、富士スバルライン五合目に広がる絶景のトレッキングルートで、簡単にアクセスできる初心者向けのコースです。

5月初旬から11月初旬まで楽しむことができ、四季折々の自然の景観を堪能できます。

まず、御中道は、標高約2,300mに広がる平坦な道で、富士山の雄大な姿を間近で見ることができる絶好のスポット!

春には新緑、夏には高山植物、秋には紅葉、冬には雪景色と、四季ごとに異なる植物やニホンカモシカなどの動物と出会う楽しみもありますよ。

次に進むと、御庭というエリアが広がります。

このあたりは、高木が生育できず、森林を形成できない限界線である森林限界にあたり、カラマツやコメツガなど、厳しい環境でもしっかりと根を張る植物たちが、生命力を感じさせてくれます。

さらに奥へ進むと、奥庭という手つかずの自然が残るエリアに到達!

ここでは、富士山の火山活動の影響を感じられる独特な地形や、原生林の中を歩きます。

運が良ければ、雲海の絶景を目の当たりにすることができ、高所ならではの美しい風景を堪能できますよ。

そして、富士スバルライン五合目には、トレッキングの前後に立ち寄れるお土産店飲食店も数多く点在しています。

美味しい食事を楽しんだり、記念にお土産を買ったりすることもでき、旅のひとときを充実させることができますよ。

静けさと豊かな自然に包まれながら、心地よいトレッキングを楽しんでみてください。

往復:約2~3時間

御中道・御庭・奥庭のトレッキングコースについて、より詳しく知りたい人はこちらから!

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プリンスルート|登山を愛する天皇陛下も登った絶景コース

プリンスルートは、静岡県側の富士宮口五合目からスタートし、富士山最大の側火山である宝永火口を経由して山頂を目指すダイナミックな登山ルートです。

その名は、現在の天皇陛下(当時は皇太子殿下)がこのルートを通って登頂されたことに由来しています。

このルートの最大の魅力は、なんと言っても宝永山(2,693m)の火口を間近に見ながら歩くことができる点!

宝永火口は、1707年の宝永大噴火によって形成された巨大な火口で、火山の圧倒的な力と自然の荒々しさを肌で感じることができます。

荒涼とした火口周辺の風景は、まるで月面のような非日常的な光景で、多くの登山者の記憶に強く残るでしょう。

登山道は、富士宮ルートと比べて少し遠回りにはなりますが、景観の変化が豊富で、標高が上がるごとに周囲の景色がダイナミックに変化していきます。

ルート後半では、御殿場ルートと合流して山頂を目指すことになり、比較的整備された登山道を進むことになります。

宝永火口の迫力ある景観と、富士山山頂からの雄大なパノラマビュー、その両方を一度の登山で味わえるため、絶景も登頂もどちらも楽しみたいという方には最適なルートです。

登山経験が多少あり、体力にある程度自信のある方であれば、無理なく挑戦できる中級者向けのコースといえるでしょう。

下山は、御殿場ルートで、大砂走りが楽しめます。砂地を滑るように駆け下りる感覚は、まさにこのルートならではの醍醐味ですよ。

登り:約6時間/下り:約3時間

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吉田口登山道|信仰と歴史が息づく富士山の表玄関

吉田口登山道は、北口本宮冨士浅間神社を基点にして富士スバルライン(吉田ルート)五合目、及び山頂を目指す、歴史的かつ伝統的なルートです。

この登山道は、古来より富士講登山の重要な道として利用されてきました。

富士講とは、江戸時代に富士山を崇拝する人々の集まりを指します。江戸時代には多くの信者がこの道を登り、山頂でご神体を拝んだと伝えられています。

登山道を進むと、富士講の名残を感じさせる石碑が点在し、その歴史的背景を実感しながら歩むことができるのが、吉田口登山道の大きな魅力の一つです。

道中には、約300年の歴史を誇るお茶屋である中ノ茶屋があり、ここでは名物の吉田のうどんを味わうことができます。

周辺は富士桜の名所としても知られており、4月下旬には約2万本の桜が一斉に咲き誇ります。

その後、道が次第に険しくなり、登山者が乗っていた馬を降ろす場所として知られる馬返しを越えると、富士山の原生林が広がる一合目に到達!

さらに進むと御室浅間神社が祀られている二合目に辿り着きます。

ジグザグの登山道を折り返しながら登ると三合目へ。その後、御座石浅間神社や富士講の石碑を見て、最終的には佐藤小屋や里見平☆星観荘がある五合目に合流します。

吉田口登山道は、ただの登山道ではなく、富士山信仰の深い歴史と自然を共に感じながら登ることができる特別なルートです。

富士山の歴史や文化に興味のある登山者には、まさに魅力的なルートと言えるでしょう。

(吉田ルート五合目まで)登り:約5時間30分/下り:約4時間

周辺の浅間神社や、北口本宮冨士浅間神社御室浅間神社について、より詳しく知りたい人はこちらから!

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精進口登山道|自然に包まれた静かな富士山登山路

精進口登山道は、富士五湖のひとつ、静かな佇まいの精進湖の湖畔からスタートし、富士スバルライン五合目(吉田ルート)を目指すトレッキングコースです。

かつての富士山信仰にも通じるこのルートは、古道の風情と自然の美しさをあわせ持つ、静かで味わい深い道のりとなっています。

この登山道は、観光客で賑わう主要ルートとは異なり、訪れる人も少なめ。落ち着いた雰囲気の中で、ゆったりと自然と向き合いながら登ることができます。

スタート地点は精進湖近くの赤池バス停。そこから関東百名山・山梨百名山にも選ばれている大室山の山麓を回り込み、一合目にあたる天神峠へと進みます。

一合目の周辺には、冬季に人気のふじてんスノーリゾートもあり、冬にはスノーアクティビティと組み合わせたトレッキングもおすすめ!

二合目あたりは美しいブナの森が広がり、やまなしの森林100選にも選ばれているエリア!季節ごとに移り変わる森の表情が、登山者の目と心を楽しませてくれます。

さらに進むと、トンネルや樹林帯を抜けながら、三合目四合目と高度を徐々に上げていきます。

最終的に五合目に到達すれば、そこからは富士山頂を間近に感じられるダイナミックな景観が広がります。

また、三合目からは奥庭、御庭、そして御中道といった名所へもアクセスができるため、富士山麓のトレッキングを時間たっぷり楽しみたい方にはおすすめですよ。

華やかさや派手さはありませんが、富士山の自然を静かに深く味わいたい登山者にとって、まさに理想的なルートです。

(吉田ルート五合目まで)登り:約7時間/下り:約5時間30分

ふじてんスノーリゾートや、周辺で宿泊できるおすすめ施設、グランピングヴィレッジ富士河口湖について、より詳しく知りたい人はこちらから!

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富士山登山ルート3776|海抜0メートルから富士山頂を目指す挑戦

引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000104408.html

富士山登山ルート3776、通称「ゼロ富士」は、海抜0メートルの起点から富士山頂(標高3,776m)を目指す約42kmの過酷な登山ルートです。

推奨される日程は3泊4日で、富士山麓の美しい風景を存分に堪能しながら登ることができます。

スタート地点となるのは、ふじのくに田子の浦みなと公園または富士塚で、いずれも富士山の歴史に触れることができるエリアです。

富士山麓の豊かな自然と歴史的な名所を巡りながら着実に標高を上げ、富士宮口六合目から山頂に向かいます。

そして、このルートを無事に登頂すれば、記念にバッジや表彰状を手に入れることも可能です。

一般的な登山とは異なり、海抜0mからの富士山登頂は、富士山ファンにとって一生に一度は挑戦すべきコースです。

長い道のりを歩きながら、富士山が迫る壮大な眺望を楽しみ、達成感を味わえるこのルートは、通常の登山とはまた違った魅力を体験できるでしょう。

過去に富士山に登ったことのある方も、未経験の方も、このユニークな登山を通して新たな富士山の魅力に出会えることでしょう。

(山頂まで)3泊4日(推奨)

YAMAPでこのルートの登山計画書を提出する/MAP(地図)を見る

https://yamap.com/maps/8271
https://yamap.com/maps/8273
https://yamap.com/maps/8275
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モデルプラン(吉田ルート)|初心者から上級者までにおすすめのルートガイド

富士登山にはいくつかのルートがありますが、初心者にもっとも人気なのが吉田ルートです。今回は、このルートに基づいたモデルプランを紹介します。

1泊2日 スタンダードプラン|夜間登山で富士山頂のご来光&お鉢巡りを楽しむ!

富士山頂でご来光をしっかりと楽しみたい方におすすめの基本プランです。

夜間登山を行い、朝早くからの登山活動を予定しているため、山頂での清々しいご来光を堪能できます。

メリット :早朝の雲の少ない時間帯にお鉢巡りができ、空気が澄んでいて景色がクリアに見えます。
デメリット:夜間の登山が必要で、ヘッドランプの使用が必須です。

12:00
五合目出発 → 八合目へ

バスなどで五合目に着いたらまず身体を慣らし、登山を開始します。標高が高くなるにつれて空気が薄くなるので、無理せず自分のペースを守りながら登りましょう。

16:00
八合目到着 → 就寝

一泊して体を休め、体力を回復させていきます。高山病の予防のために、余裕があれば少しだけ上まで登って高度順応をするのもおすすめです。

00:00
八合目発 → 山頂へ

ヘッドランプを点灯し、夜間の登山を開始します。夜間は非常に静かで、空気が澄んでおり、星空を眺めながら登ることができるのが魅力的です。

04:00
山頂着 → ご来光&お鉢巡り

山頂に到着し、待ちに待ったご来光を迎えます。朝日が昇る瞬間は、登山者にとって最高のご褒美です。天候が良ければ、お鉢巡りをして山頂の周囲を一周して、壮大な絶景を堪能してくださいね。

06:00
山頂発 → 下山開始

ご来光を楽しんだ後、山頂を後にして下山を開始します。疲れが溜まる前に早めに下山を始めることで、安全に五合目まで戻ることができますよ。

10:00
五合目着 → 登山終了

登山終了です!しっかりと体を休め、帰路に就きましょう。

1泊2日 のんびりプラン|山小屋前でご来光を楽しみながら、ゆったりと登る登山旅

夜間登山を避け、昼間に登山道を進みながら八合目で一泊する、余裕を持ったスケジュールです。

初心者の方や、夜間登山に不安のある方に最適です。

メリット :夜間登山がなく、寒さを避けて比較的ゆっくり登れるため初心者にも安心です。
デメリット:のんびりし過ぎると、帰りのバスに乗り遅れる可能性などがあります。

12:00
五合目出発 → 八合目へ

登り始めから無理をせず、自分の体調に合わせてペースを調整しながら登りましょう。空気が薄くなるのを感じながら、休憩を取りつつ着実に登っていきます。

16:00
八合目着 → 就寝

到着したら、夕食を摂り、翌日の登頂に備えてしっかりと体力を回復させましょう。時間があれば、少し上まで足を伸ばして高度順応をするのも効果的です。

06:00
ご来光 → 八合目発

朝早く起床し、山小屋前から待望のご来光を迎えます。朝日を拝んだ後、すぐに八合目を発ち、山頂を目指して登り始めます。しっかりと朝食を摂り、エネルギーを補給してから登山を再開します。

10:00
山頂着 → お鉢巡り

山頂に到着した後は、お鉢巡りを行いながら絶景を堪能します。標高の高い場所から見る景色は壮大で、疲れを忘れさせてくれます。登山者にとって、山頂でのひとときは何ものにも代えがたい貴重な瞬間です。

12:00
山頂発 → 下山開始

時間を無駄にせず、早めに山頂を出発します。下山途中にも美しい景色が広がり、登ってきた道を振り返りながら、ゆっくりと五合目を目指して進みます。疲れすぎないようにペースを守りながら、慎重に下山しましょう。

16:00
五合目着 → 登山終了

下山途中は余裕を持って行動し、バスの時間にも間に合うように計画的に動きましょう。登山を終えた後は、体をしっかり休めて、充実した登山の思い出を振り返りながら、帰路につきます。

2泊3日 ゆったり登山プラン|八合目と山頂で二度のご来光を堪能できる

2泊3日で富士山をゆっくりと登るプランです。夜間登山がないため、安心して登山を楽しめます。

このプランは、体力やペースに合わせて、少しずつ高度に順応しながら進むことができるので、高山病のリスクをかなり軽減できます。

メリット :ご来光を2回楽しめ、十分に睡眠を取ることができ、体力が温存できる。
デメリット:登山に3日間かかるため、日程に余裕が必要。

12:00
五合目出発 → 八合目へ

高山病のリスクを避けるため、ゆっくりとしたペースで登り、こまめな水分補給を心掛けながら進んでいきます。標高が高くなるにつれて空気が薄くなるため、無理せずペースを守ることが大切です。

16:00
八合目着 → 就寝

八合目に到着後、ゆっくりと休憩を取ります。体力回復のために早めに就寝し、翌日の登山に備えます。高所での夜間の冷え込みに備えて、防寒対策をしっかりと行いましょう。

06:00
ご来光 → 八合目発

朝、目を覚ましたらすぐにご来光を見ることができます。ご来光を堪能した後、朝食をとり、ゆっくりと山頂を目指して出発します。日の出を迎えた後の澄んだ空気と絶景は、心地よく爽快な気分にさせてくれます。

13:00
山頂着 → お鉢巡り → 就寝

山頂に到着したら、お鉢巡りを楽しみます。お鉢巡りは山頂を一周するルートで、富士山の雄大な景色を堪能できます。周囲の絶景を楽しみながら写真を撮りましょう。山頂での時間を楽しんだ後は、早めに休んで体力を回復させます。

05:00
ご来光

山頂でのご来光を楽しみます。標高3,776メートルの場所で見る日の出は格別で、登山者にとって最高の瞬間です。この体験を心に刻んだ後、下山の準備を始めます。

07:00
山頂発 → 下山開始

ご来光を楽しんだ後、下山を開始します。ゆっくりと下山することで、登山の疲れを癒しながら安全に五合目へと戻ります。足元に注意しながら、急がず無理のないペースで進みましょう。

11:00
五合目着 → 登山終了

登山終了です!全体的にゆっくりとしたペースで進めるため、体への負担が少なく、充実した登山を楽しむことができます。

※日帰り登山(弾丸登山)は避けましょう!
五合目を17:00に出発し、翌4:00に山頂に到達してご来光を迎えるプランですが、この方法はあまりおすすめできません。暗闇の中を長時間歩かなければならず、夜間は多くの山小屋が閉まっているため、安全面に不安が高まります。また、怪我や事故、高山病による救助要請のリスクも高まります。安全で快適な登山のためには、1泊2日以上の余裕を持ったプランを選ぶことを強くおすすめします。

まとめ

今回は、登山初心者が安心して登れるように、登山ルートの選び方から必要な装備、事前準備、そして安全に登山を楽しむためのポイントを詳細に解説しました。

富士山の魅力を最大限に楽しむためには、事前にしっかりと情報を集め、準備を整えることが重要です。

必要な知識とアドバイスを身につけて、富士山でのご来光を楽しんでくださいね。

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U.S
Writer at JAPANOPIA Editorial Team
In my 30s, originally from Kyoto and now based in the Kanto region, I have been passionate about traveling both within Japan and abroad since my student days. I love discovering hidden local charms while strolling through cities and towns.

A true nature enthusiast, I’m especially drawn to the sea and mountains—and I’ve even climbed Mt. Fuji! I also enjoy joining local events and festivals, valuing every opportunity to connect with Japanese culture and traditions.

Through my writing, I aim to uncover the deeper appeal of Japan and share insights that make every journey more fulfilling—whether it’s sightseeing spots, gourmet experiences, or outdoor activities.

By highlighting the many attractions of Yamanashi Prefecture, I propose travel ideas where visitors can also experience Japan’s unique spirit of hospitality (“omotenashi”).
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